今年はブログでの楽曲うpのみとさせていただこうかと思います。
新作「うらがれ」のmp3がこちらよりダウンロードできます。
色々悩みながら作った曲です。
制作に思いの外時間がかかったのと、
動画制作する体力がちょっとないのと、
そもそもニコニコで動画をつけて公開するのが適している作品なのかも判断つきにくい
など、諸般の事情によりブログのみでの公開とさせていただきます。
うらがれ
作詞・作曲:No.D
歌唱:MEIKO
砂埃の中 枯れ木ひとつ
そんな場所に来たようだ
何もかもが途方もなく
僕はどうする?
地図とか磁石も頼れなくて
目的もわからず
偶然目が向いた方へ
とりあえず行く
歩く先に何がある?と
自分に問い応えはなく
変わり始める空の色に釣られ
心が曇る
灼熱の雨に濡れる身体は
痛みも決意も切り離しゆく
爛れた背中の悲鳴が響き
行く先は道の向こうに消える
雨音が止んで霧に変わり
白くなる世界で
臆病な鼓動だけが
身体を示す
何もかもと向き合うほど
強くないと気づいたのに
紛れも無い明るい光が
事実を謳う
夢幻の濃霧は風に流れて
昨日も未来も一つ連なる
重ねた月日の記憶を想い
永遠はついに目の前に来た
遠くへと目を細めれば
ゆらゆらと手の届かない陽炎
冷酷の夜が素肌に伝う
失われて気付く熱が渇く
すべてを遮る帳を越えて
朝日がより深い闇をもたらす
一時ひととき変わる景色に
揺られる身体は砂塵の中へ
始まりと終わりまた繰り返し
枯れ木もいつしか風に斃れる
あなたのおもひで
作詞・作曲・編曲 No.D
歌唱 猫村いろは
夜が白くなる頃、ふと思い出します。
五線譜に残ったあなたの愛の詩を。
都会の風に吹かれて、凍える私の指を、
優しくあたためていた、師走のあなたの笑顔。
ギターがとても上手くて、
流行りの歌を聴かせて、
私の為の歌詞まで、
約束してくれたのよ。
「愛しているよ」と、
幸せそうに歌うあなたに、
続きを聞いても、
いつも「後のお楽しみ」
ずっと信じていたのよ。あの時の言葉を。
たとえ夜の街へと出かけ、帰らなくても。
他の誰かじゃなくて、私だけ見ていて。
かじかむ手こらえて待つほど愛していたの。
いつものように闇へと消えゆく後ろ姿が、
しばらく戻らないからとても気にしていたのに。
ようやく見かけた。
相変わらず幸せそうに。
見知らぬあの子とあたたかい手をつないで。
もっと信じていたいの。あの時の言葉を。
たとえその途中で道が消えたとしても。
他の誰かじゃなくて、私だけ見ていて。
あなたに微笑む女、誰でも愛してしまうの?
いつの日か巡り会えたら、
歌の続き、聞かせてくれますか?
ずっと信じていたのよ。あの時の言葉を。
たとえその途中で愛が消えたとしても。
夜が白くなる頃、ふと思い出します。
終わることのなかったあなたの愛の詩を、
今作は全体の半分が未公開曲ということで、ちょっと曲についての解説も書いておこうかなと思います。
1.Restart(リン)
実は色々ありまして鏡音さんを買っておりました。
何度かニコニコに上げる用の曲を作ろうかと思っていたのですがどうも納得いくものが作れないまましばらく過ぎてしまいまして……。
そんな扱いになってしまったリンちゃんへの償い、という訳ではないですが、アルバム一曲目の重要なポジションの曲を任せてみました。テンポ上げ目で力強く歌う曲なので、リンの良さが結構活きたのではないかと思ってます。こういう曲調今まで作ってなかったので、ちょっと実験的な感じです。ちなみにテンポとか楽器構成は火葬曲と似せました。得意な曲調を活かしていろいろ発展させていく、というのも悪くないようです。
歌詞的には「とにかく気持ちを入れ替えて頑張っていこう!」みたいな曲です。アルバム一発目だし、リンちゃんだし、元気な曲にしたかったんですよね。
2.独りぐらしの晩ごはん(キヨテル)
知る人ぞ知るもやしコンピレーションアルバム「もやし!」に参加した楽曲です。
こっちのアルバム収録版は、ハーモニカの部分をバイオリンにしたりするなど、全体的にスッキリさせてみました。あと先生の調声もVOCALOID3エディタでやり直したので、ちょっと違う感じになっているかと思います。
歌詞もまさにもやしな感じになってます。大学時代に貧乏暮らしをしていた思い出を曲にした感じです。ちなみにもやし炒めよりも野菜炒めの方がよく食べてました(ぇ
4.帰って寝たい(レン)
レン君も今作で初披露です。初披露がこんな曲でいいのかと言われそうですが個人的に好きなんですよねこれ。タイトルで引くかも知れませんけどこれ以外のタイトル思いつかないし妙に腑に落ちてしまいました。こんくらい直球の方がいいです。
もともとキヨテル先生にシャウトさせる実験するために作った曲でしたが、レン君をアルバムで使いたかったのとappend Powerのレンは結構力強くてこういう曲調も行けると思ったのでレン君で攻めることにしました。いいですねレン君。調声のし甲斐があります。
いや誰でも帰って寝たくなることくらいありますよね。
面倒なことは明日にしようよ、みたいな。
普段言えないことも歌でなら声を大にして主張できるのではないかと思います。
そんな曲です。
7.あなたのおもひで(いろは)
こちらも新ボカロですね。いろはさんです。
非常に優秀ですし、ぜひその潜在能力をこの曲と『風の証』で感じていただけたらと思っています。
とりあえずいろはさんには昭和的な曲が似合うだろうと思い三日くらいで完成させたのがこの曲です。歌詞もなんかすっごい古そうな感じにしました。でも肩の力を抜いて書けた気がするので、勢いに任せて好きなように書くとこういう曲、こういう歌詞になるんだろうなと思ってます。僕のスタンダードに当たる曲かもしれません。
実はテンポ遅めで控えめなアレンジも考えたのですが、それだとかっこよさが足りん! ということで四つ打ちにしました。メロディや歌詞とアンバランスな感じがするかも知れませんが……だがそれがいい。
10.風の証(いろは)
続けていろはの曲を紹介します。
今まで紹介した新曲はかなり勢いを付けて作詞・作曲をしてきたんですが、この曲については作詞に一ヶ月以上かけたり、作曲・アレンジも一番最後まで詰めたりと、作り込んだ曲でした。曲調全体が暗めですが、上のコーラスだけは非常に明るいメロディだったり、細かいところに凝ってます。
普段の作詞はケータイとかパソコンのメモ帳でのタイピングでやることが多いんですが、本作の作詞からノートに書くやり方で作詞したり。ありきたりなテーマやありきたりなモチーフではありますが、自分なりにがんばってみました。慣れない曲調だけに本アルバムの中で一番詰めの甘い曲となってしまったかも知れませんが、是非聞いて欲しい一曲です。
12.さらばトーキョー(ルカ)
アルバムの最後を飾ってくれるのは満を持して登場する我が家の女王様(笑)、ルカさんです。
これまでは割とクールな曲調でルカを使うことが多かったんですが、ニコニコなどでルカの曲を聴くうちに、やわらかい曲というか、ルカさんの声の暖かさを活かせる曲がやりたいと思うようになりました。
実はこの曲のオケは去年の3月くらいに原案が出来ていて、9ヶ月くらい暖めておりました。さらばトーキョーというタイトルも実は3月に独りぐらしを終える頃には思いついていたもので、そう考えると今回のアルバムの中で一番構想期間が長かった曲ではないかと思います。実は例の地震の翌日、東京から地元に引っ越すときにさらばトーキョーってTwitterにつぶやいてたり。
そんな感じの曲です。
とまぁ、おおざっぱではありますが、ここまで色々語ってきました。
また、CDをお手にとって曲を聴きながら読むと、ちょっと色々感じられることもあるかもしれません。2/5は池袋でぜひお会いしましょう!